【企画講演】

企画1 『乳ガン早期診断を目指す新マンモグラフィ開発』 

1月12日(金) 13:30-15:00 (A会場)
屈折原理にもとづく放射光の臨床診断への可能性を探る試みが世界規模で続けられている。 わが国においても従来の吸収原理では見ることができなかった軟組織の2次元画像化と3次元画像化に成功している。この技術を概観し,乳ガンの早期診断を例にとり臨床応用になるまでの種々の問題点の洗い出しを行なう。本企画提案では装置系開発者と臨床応用系とのそれぞれの立場から屈折原理新型マンモグラフィの臨床応用への見込みを概観する。
1.「趣旨説明」                      安藤 正海(東京理科大)        5分
2.「臨床よりみた新しい画像原理によるマンモグラフィへの期待」 遠藤 登喜子(名古屋医療センター) 25分
3.「乳がん早期診断のための大視野X線暗視野法の開発」 杉山 弘(KEK-PF)         20分
4.「屈折率コントラストに基づくCT再構成理論」   湯浅 哲也(山形大工)      20分
5.「屈折X線で見た非浸潤性乳管癌の3次元構造」市原 周(名古屋医療センター) 20分

企画2 『界面の世界に光をあてる』  

1月12日(金) 13:30-15:00 (B会場)
最近,放射光を用いることで,これまでは難しかった埋もれた界面の情報を得ることができるようになって来た。界面情報は,デバイスなど実際の応用につなげていく上で重要な情報であるにもかかわらず,電子状態や構造ともに,その詳細がわかるようになってきたのは最近である。3件程度のそれぞれの分野を代表する若手研究者の方に発表をしていただき,現状の理解を深めるとともに,将来へ向けての議論のきっかけとしたい。
1.「introduction 」                         木下 豊彦(JASRI/SPring-8)5分
2.「軟X線発光分光による界面価電子状態のサイト選択的観測」 山下 良之(東大物性研)28分
3.「硬X線光電子分光による(La,Ba)MnO3/SrTiO3 界面の研究」 田中 秀和(阪大産研) 28分
4.「Si に埋め込まれたBi 原子スケール細線の構造評価」 坂田 修身 (JASRI/SPring-8)28分

企画3 『軟X線による気体原子・分子内殻励起実験技術の新展開』

1月12日(金) 13:30-15:00 (C会場)
高輝度放射光源を用いた軟X線による気体原子・分子内殻励起実験技術の最近の発展には目覚しいものがあり,特に位置検出器を用いた同時計数や計算機実験を用いて,続々と新しい成果が生み出され,内殻励起のダイナミクスの詳細の解明が期待されている。伸展著しいこうした実験技術について俯瞰し,今後のさらなる発展の方向について議論することは,まことに時宜を得たものと考え,本講演会を企画した。

1.「趣旨説明」                               長岡 伸一(愛媛大理) 6分
2.「電子・イオン多重同時運動量計測」                齋藤 則生(産総研) 21分
3 .「オージェ電子・イオン同時計数」                 上田 潔(東北大多元研)21分
4.「多電子同時計測による多重電離過程の研究」        伊藤 健二(物構研PF)21分
5.「内殻共鳴励起後のオージェ過程に対する理論計算」      高橋 修(広島大理)21分

 

企画4 『放射光の産業応用』  

1月12日(金) 13:30-15:00 (D会場)
かつて放射光の産業応用として真っ先に注目を集めたのは,X線リソグラフィーであった。その後,EXAFS,蛍光X線微量元素分析,粉末回折などの利用が盛んになって来ている。しかしながら,放射光利用技術の進展に伴って,いままで予想がされなかったような分野での産業応用研究が始まっている。 また、SPring-8では,その成り立ちから学術利用だけでなく産業界にも平等な機会を提供し,産業応用研究を推進してきている。この企画講演では,この観点に立ち,SPring-8で可能になってきた新しい産業応用研究に焦点を当て,今後の放射光産業利用に向けての議論の一助になることを目的とする。
1.「趣旨説明」                 鈴木 芳生(SPring-8) 10分
2.「二次元極小角-小角X 線散乱法およびX 線マイクロトモグラフィーを用いた コンポジット材料の研究」
                 岸本 浩通(SRI研究開発) 20分
3.「放射光を利用したGMR ヘッドの構造評価」     平野 辰巳(日立製作所)20分
4.「?-XRFイメージングによる重金属高集積植物体内の元素の動態追跡」      北島 伸行(フジタ)20分
5.「マイクロビーム小角散乱によるヒト毛髪の構造変化解析」    梶浦 嘉夫(花王)20分

 

企画5 『シード光を用いた短波長コヒーレント光発生技術の現状と展望』

1月13日(土) 9:00-10:30 (A会場)
SASEの原理を用いたシングルパスFELが現実のものとなろうとしている。これは今後シード光注入による第2世代のシングルパスFELへと発展していくはずである。一方,比較的小規模な装置でコヒーレント光を生成する技術として,蓄積リングによる高調波発生,超短パルスレーザーとガスを用いた高次高調波発生などの研究開発も進んでいる。これらシード光を用いた真空紫外からX線にいたる波長域でのコヒーレント光発生技術の現状に対する理解を深め,将来を展望する。
1.「趣旨説明」                             加藤 政博(UVSOR) 6分
2.「レーザー高次高調波によるレーザー場反応追跡:現状と展望」 菱川 明栄(分子研)28分
3.「蓄積リングを用いたコヒーレント高調波発生の現状とその可能性」 保坂 将人(名大院工)28分
4.「シングルパスFELにおけるシード光注入とSCSS試験加速器シード実験の現状」
                                          原 徹(理研/SPring-8)28分

 

企画6 『放射光の偏光特性及びそれを利用した内殻磁気光学の現状と展望』

 

1月13日(土) 9:00-10:30 (B会場)
'80年代末以来,アンジュレーターはプレーナー型に加えてヘリカル型が登場し,それまでの直線偏光以外にX線〜軟X線域円偏光の利用が可能になった。これにより,内殻励起に伴う磁気光学効果,特に内殻磁気円二色性(XMCD)の実験研究が発展し始めた。他方92〜93年に磁気光学総和則が理論的に発見され,XMCD研究者数は爆発的に増大した。実験だけから重要な結論を引き出せるからである。内殻磁気光学は,その後も研究対象を広げつつ発展を続けており,将来においても重要な研究分野であることは確実である。本企画は,円偏光アンジュレーターの開発および内殻磁気光学の研究を主要テーマに,この分野の第一線研究者に講演をお願いし,現時点での課題や問題点,及び将来への展望に関する自由な議論の場を提供するものである。

1.「趣旨説明」                              小出 常晴(KEK−PF)5分
2.「高速偏光切り替え光源:斜行揺動型アンジュレータによる試行実験と タンデムアンジュレータによる光源開発」              
                                        山本 樹(KEK−PF)30分
3.「角度分解・縦配置/横配置軟X線磁気円二色性による異方的磁気モーメントの直接決定」
                                        小出 常晴(KEK−PF)25分
4. 「硬X線磁気円二色性実験の最近の展開―顕微・時分割・深さ分解・極限環境測定」
                                        鈴木 基寛(SPring−8)30分

 

企画7 『放射光X線タンパク質構造解析のホライズン − 高難度ターゲットへの挑戦』

1月13日(土) 9:00-10:30 (C会場)
今年度で終了するタンパク3000プロジェクトでは様々な技術開発が行われ,数多くの重要な蛋白質の構造解析が進んだ。今後はこれまで以上に格子定数の大きな超分子複合体,結晶化やセレン化のしにくい高難度の蛋白質複合体がターゲットとなる。そこで要求される低エネルギーSAD法,超分子複合体構造解析,マイクロビーム,微小結晶のハンドリング,遠隔操作等の放射光X線ビームライン複合技術について現状と将来への展望について議論する。
1.「趣旨説明」                                 若槻 壮市(KEK−PF)6分
2.「低エネルギー単波長異常分散法を目指したビームラインの開発」 五十嵐 教之(KEK-PF)27分
3.「超分子複合体結晶構造解析」                    山下 栄樹(阪大蛋白研)27分
4.「Spring-8マイクロビームビームラインで可能にする超微小結晶の構造解析」 山本 雅貴(Spring-8)27分

 

企画8 『放射光を利用した高分子材料・ソフトマテリアル研究の進展 −ナノ制御界面の 構造評価からダイナミクスまで』

1月13日(土) 9:00-10:30 (D会場)
高分子材料・ソフトマテリアルは,自動車材料,構造材料などのバルク材料から電子・光学デバイス等のナノ材料として着実に展開しており,学術および産業利用の両方の観点から,光源の資源の有効活用と計測・解析手法の高度利用について総合的な議論を求める声が高まっている。このことから,新しい放射光利用研究の機軸を放射光学会において施設と利用研究者が議論することは,非常に機を得たものと考えここに提案する。
1.「高分子材料・ソフトマテリアルの構造物性研究の現状と展望」 田代 孝二(豊田工大)15分
2.「高分子材料・ソフトマテリアル表面・界面のGISAXS実験の現状 −キネティクス研究への展開の可能性−」
                         佐々木 園(JASRI)15分
3.「イメージングによる表面界面研究 −電子顕微鏡観察との相補的研究−」 陣内 浩司(京都工繊大)15分
4.「産業利用研究における高分子薄膜研究の一例」          宮崎 司(日東電工)15分
5.「繊維産業における放射光利用研究」                  村瀬 浩貴(東洋紡)15分
6.「X線小角散乱法のソフトマテリアルへの応用−現状と今後の展望−」 雨宮 慶幸(東大院新領域)15分