【特別講演・企画公演】


■学会奨励賞受賞講演

1月9日(金)  16:00-17:05 (小柴ホール)
1.「in-situ時間分解XAFS法を駆使した触媒化学の革新」 唯 美津木(分子研)  30分
2.「パルス四極電磁石を用いた新しい入射方式の提案と実証」 原田 健太郎(KEK-PF)  5分
  ※受賞者欠席のため紹介のみとなります。  
3.「放射光用高精度X線ミラーの製作とナノビーム応用」 三村 秀和(阪大)  30分
 

■20周年記念特別講演

1月9日(金)  17:10-17:50 (小柴ホール)
  「The Development of Synchrotron Radiation Sources and Science in Japan, and Japanese Assistance to Developing Countries」 Prof. H. Winick (Stanford Synchrotron Radiation Laboratory, SLAC) 40分
     

■特別企画講演「日本放射光学会の20年の歩みと放射光への期待」

1月10日(土)  9:00-12:00(安田講堂)

 

日本放射光学会の設立20周年を記念して、放射光科学のこれまでの発展とその将来像についての議論の場として本特別企画講演を企画した。学会設立から現在までの本学会の歩みと役割を振り返り、さらには研究ツールとしての放射光光源の歴史と未来像を語っていただく。また、放射光を利用した最先端研究領域で活躍している研究者に、その研究成果と今後の放射光への期待を語っていただく。

     
 

司会:雨宮慶幸(会長)

 
  1.「学会創立20周年を祝して」  高良 和武(初代会長) 5分
  2.「放射光学会のあゆみ」   菊田 惺志 (6代会長) 30分 
  3.「放射光光源の進化と未来像」  北村 英男(理研) 30分
 

休憩

 
  4.「強相関電子と交差相関物性」 十倉 好紀(東大) 30分
  5.「P 型イオンポンプの結晶構造解析と放射光」 豊島 近(東大) 30分
  6.「ナノテクノロジーから見た放射光」 尾嶋 正治(東大)30分
     

■企画講演

企画1 『「XFEL プロジェクトこの一年」― FELで拓かれる可能性 ―』

1月11日(日) 9:00-12:00 (小柴ホール)
 

放射光学会が平成17年度に「究極を目指す光源」として位置づけ、国家基幹技術に認定された「X線自由電子レーザー(XFEL)」プロジェクトの進捗状況を放射光コミュニティーに報告するために、放射光学会年会において「XFEL プロジェクトこの一年」という特別企画講演が2007年よりスタートした。第1回目はプロジェクトの概要報告が主な内容であり、2回目の昨年は、試験加速器でEUV波長域での定常的飽和が達成され、レーザーの源である電子ビームの品質が当初予測よりも高く、高性能のXFELが期待できること、加速器建設の進捗とFEL光源の性能改善の道筋、実機での利用研究の準備状況等が報告された。
今年は、過去2回の報告を考慮し、また、試験加速器におけるユーザー利用が本格的に展開されてきたことを受け、これまでの「放射光光源とは質的に異なるSASE FEL及びSeeded FELを使う」ということを全体のテーマに据え、光源より下流の活動及び進捗をまとめて報告する企画とする。年会の中で、この企画講演を今後普及していく、新たな光の利用を真剣かつ前向きに放射光学会会員に考えてもらう機会と位置づける。

司会:石川哲也((独)理化学研究所・(財)高輝度光科学研究センターX線自由電子レーザー計画合同推進本部)
1.「企画講演の導入- XFELプロジェクト昨年の進捗とSPring-8施設の将来像 -」

田中均((独)理化学研究所・(財)高輝度光科学研究センターX線自由電子レーザー計画合同推進本部) 20+3分

2.「FELとは -試験加速器とXFELで利用可能な究極の光-」 田中隆次((独)理化学研究所・(財)高輝度光科学研究センターX線自由電子レーザー計画合同推進本部) 30+3分
3.「FELを有効活用するための検出器とデータ収集系 」

初井宇記((独)理化学研究所・(財)高輝度光科学研究センターX線自由電子レーザー計画合同推進本部) 30+3分

  休憩  
4.「SASEからFELへ - 試験加速器を用いたEUV波長領域での試み -」 高橋栄治((独)理化学研究所 エクストリームフォトニクス研究グループ)  30+3分
5.「A Progress Report on the LCLS and the X-ray Pump Probe Endstation」

Kelly Gaffney (PULSE Institute, Photon Science, SLAC) 30+3分

 

総合討論 15分

 
 

企画2 『産業基盤技術としての放射光利用』

1月11日(日) 15:00-18:00 (小柴ホール)

我が国の科学技術政策の柱となる第3期科学技術基本計画の「社会・国民に支持され、成果を還元する科学技術」の中で、科学技術の成果をイノベーションを通じて社会に還元する努力を強化することが謳われています。放射光利用技術に於いても、産官学連携の推進とそれに基づいた産業利用の推進と成果の社会への還元が期待されています。このような状況の下、近年では、放射光利用技術は産業基盤技術に不可欠な先端分析ツールであるとの認識から、産業界の利用も年々増加してきている。特に、SPring-8では産業界への貢献を一つの使命と考え、民間企業が戦略的に利用できる制度構築や利用支援の充実により、2007年度は、共同利用研究課題のうち民間企業からの課題が300に迫る課題数となり、全体の20%を越える割合となっています。
このような背景のもと、本企画は民間企業の放射光利用に焦点を当て、企業幹部である研究開発部門あるいは事業化部門の責任者クラスの方々が放射光を如何に戦略的に利用しているか、あるいは放射光施設側が、それに対応すべく如何に利用技術、利用支援、さらには利用制度を実施しているかをそれぞれの立場で披露していただくことで、今後の放射光利用技術のさらなる発展を促し、ひいては我が国の経済の活性化と産業振興及び科学技術の進展に寄与する事を目的として企画いたしました。

     

司会:松井 純爾(兵庫県放射光ナノテク研究所)、古宮 聰((財)高輝度光科学研究センター)

1.「Overview −SPring-8の産業利用−」

渡辺 義夫 ((財)高輝度光科学研究センター) 25分

2.「自動車産業における放射光利用−高分子、触媒などの例−」

臼杵 有光((株)豊田中央研究所) 25分

3.「分析技術としての放射光」 橋本 秀樹((株)東レリサーチセンター) 25分
 

休憩(15分間)

 
4.「PFの産業利用」 野村 昌治(高エネルギー加速器研究機構) 30分
5.「私立大学における産業連携」 太田 俊明(立命館大学総合理工学研究機構SRセンター) 30分
6.「SAGA-LSにおける産業利用支援」 平井 康晴(九州シンクロトロン光研究センター) 30分

企画3 『宇宙利用研究分野における放射光利用研究』

1月12日 9:00-12:00 (小柴ホール)

放射光利用促進のために、利用分野の発掘・拡大は重要な課題である。宇宙利用研究は、理学・工学両分野の、基礎から応用に至る様々な研究を包含する広い研究領域であり、良質な光源に対する潜在的なニーズが期待される。そこで本セッションでは、「宇宙」というキーワードで講演を構成し、各分野から先端研究の紹介を行う。宇宙分野という新たなカテゴリの創出の可能性を探る契機にしたい。
     
司会:鈴木 芳生(高輝度光科学研究センター)、上杉 健太朗(高輝度光科学研究センター)
1.「趣旨説明」 小賀坂 康志(名古屋大学)5分
2.「放射光を用いた地球外物質の3次元構造の研究」 土`山 明(阪大理)25分
3.「太陽系探査機リターンサンプルの放射光を用いた物質科学的研究」 中村 智樹(九大理)25分
4.「静電浮遊炉と放射光を組み合わせた高温融体の構造測定」 石川 毅彦(宇宙航空研究開発機構)25分
  休憩(15分)  
5.「光電子分光法と第一原理計算による誘電率の推定法」 廣瀬 和之(宇宙研)25分
6.「放射光を用いた飛翔体搭載用検出器の開発」 郡司 修一(山形大学)25分
  7.「放射光を用いたX線望遠鏡技術開発」 小賀坂 康志(名古屋大学)25分

企画4 『光電子分光によるフェルミオロジー:熱力学物性は光電子分光でどの程度理解できるか?』

1月12日(月) 9:00-12:00 (山上会館)
熱力学物性の理解のために,起源となる電子状態の研究が盛んに行われている。その実験研究の中心の1つとして,バンド理論と直接対応がつけられる光電子分光がある。これまでの光電子分光は,熱励起のエネルギーに比べると分解能がよくなかったことや表面敏感性などから,熱力学物性と直接対応付けられる結果はあまり得られていなかった。しかしながら,最近のエネルギー分解能やバルク敏感性の向上によって,光電子スペクトルが熱力学物性を定量的に説明できるばかりでなく,光電子分光の結果から新たな物性の予測もできるようになりつつある。
このシンポジウムでは,光電子分光が熱電材料・低次元系・強相関系などの熱力学物性をどの程度理解できるのかを,この分野を先導している若手研究者に最近の成果をふまえて講演していただくとともに,今後のさらなる物性の理解には,放射光を初めとしてどのような実験研究が必要かを議論する。
1.「趣旨説明」 木村真一(UVSOR)5分
2.「遷移金属のフェルミ面と多体効果」 島田賢也(HiSOR)23分
3.「電子構造の詳細解析に基づく電子輸送現象(熱電物性)の定量評価」 竹内恒博(名大)23分
4.「光電子分光で見た低次元物性」  伊藤孝寛(UVSOR)23分
  休憩 10分  
5「硬X線光電子分光による強相関物質の研究」  田口宗孝(理研播磨研) 23分
6.「重い電子系Ce化合物の3次元ARPESによるフェルミオロジー」 関山明(阪大) 23分
7.「新型鉄系高温超伝導体における微細電子構造と超伝導機構」 佐藤宇史(東北大)23分
  8.「超高分解能レーザー光電子分光による固体物性の研究」 石坂香子(東大物性研) 23分
     

■各施設利用者懇談会

PF懇談会主催PFユーザーの集い 1月9日(金)11:00〜12:00(山上会館)
UVSOR利用者懇談会 1月9日(金)13:00〜14:00(小柴ホール)
SPring-8利用者懇談会 1月9日(金)14:00〜15:00(小柴ホール)
  VSX高輝度光源利用者懇談会 1月11日(日)12:00〜13:00(小柴ホール)